「ん・・っ、ふっ・・」

静かな部屋に、山本とツナのキスの音だけが大きく響く。

やっと落ち着いたツナの身体は、山本からの刺激でまた熱を帯び始めた。







6. 舐める






「・・はぁ・・・」

「ツナ・・・」

「・・こ、こーゆーのって、・・よくない、よね・・?」

「なんだよ、今さら」

「だ、だって、俺たち男、・・だし・・・」

いくらセックスの本当の意味を知らないツナだって、同性同士でやるのはよくないことだと理解している。

「・・まーな。ホントはよくねーんだろーけど・・・、」

ツナの耳朶にキスを落とす。ツナがぴくりと跳ねた。







「俺はさ、おまえとやりたいんだよ、・・・ツナ」







低く囁かれて耳の奥がジンジンする。そんなことをするのは反則だと思ったけれど、一瞬息が出来なくなってしまったのでそれを言葉にすることが出来なかった。

「・・でも、俺・・っ」

「ツナは俺が欲しくない?・・・・俺は、ツナが欲しい」

耳元で、しかも山本に欲しいと言われ、ツナはそれを拒否することが出来なかった。

「・・・俺、も、・・・山本、が、・・ほしい・・・」

まるで蚊が飛ぶような声だったが、山本には十分過ぎるほど伝わった。

「ん」

オデコに軽くキスを落として、ツナのパーカに手をかける。

「・・ゃ・・っ」

「・・こわいのは、俺も一緒・・」

そう囁いてパーカを全部脱がせた。そこから出てきた身体は、あまりにも頼りなくて。なんだかとても堪らなくなって、ぎゅっと抱きしめた。

「や、山本・・?」





「・・俺、これからツナのこと傷つけるかもしんないけど、・・・・嫌いになんないでな・・?」





「・・・ならないよ・・?」

「ん・・」

見つめ合ったあとキスを落として、その唇をそのまま首筋へ滑らせた。



時折、ちゅ、ちゅ、と音を立てて山本の唇はツナの胸にたどり着いた。そこにあるピンク色をした小さな突起を指で軽く触れると、ツナはびくりと身体を震わせる。そこに、ちゅ、とキスを落とすと、ツナの口から吐息が漏れた。

ぷっくりと小さく自身を主張したピンク色をのそれをそっと舐める。

「ゃ・・っ」

小さな口から漏れたその声をもっと聞きたくて、唇はそのままに手だけ下へ滑らせる。さっき熱を吐き出したばかりのツナのそれは、また熱を帯び始めていた。

それに触れるとまたツナの口から吐息が漏れる。ふと好奇心に駆られて、山本は胸の突起から唇を離すと、少し熱を帯び始めたツナのそれに唇を近づけた。

「や、山本・・っ、そんなとこ、汚い・・っ」

「へーきだよ、ツナのだし」

さっき触るのだって平気だったのだから、口をつけるのだって平気だ。だってツナのぜんぶが欲しいから。

一呼吸置いて、山本はツナのそれをそっと口に含んだ。その瞬間、まるで電流を流されたみたいにツナの身体はぞくりと震えた。








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もっと愛撫があってもよかったですか?
2007.06.04
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