山本の、太くて硬いそれが、ツナの一番いいところを掠める。揺すられて擦られて、最奥まで突いてくる。

頭がぐらぐらして、身体ががくがくして、頭の中も身体の中も山本でいっぱいになった。







9. 果てる






「ツナ、ツナ・・っ」

切なそうに繰り返し呼ばれる名前は、なんだか自分のものじゃないような気がして。

「すきだよ、ツナ・・」

耳元で囁かれる低い声は、甘く溶けてしまいそうな気がして。

「・・ツナ・・」

すぐ近くで見た彼は、本当に自分なんかの恋人でいいのかと思うくらいに色っぽくて。

「や、まも、とぉ・・っ!」

ぜんぶ、山本の色に溺れてしまいそう。

「あ、ぁ・・っ、いっちゃう、よぉ・・っ!」

「イッていーよ、・・ツナ・・」





溺れる。





おぼれる。







きみのいろに、







「ああぁっ!!やまもとぉっ・・!!!」

もうその先はないところまで突き上げられ、ツナは叫びにも似た声で山本を呼んだあと、二人の間に白いそれを吐き出した。

「く、ぅっ・・!!つな・・っ!!!」

一際大きな力でぎゅうっと締め付けられ、山本はたまらずツナの中に吐き出した。



「はぁはぁはぁ・・っ」

なんだかどっと疲れが出てきた気がする。山本は、普段部活のときでも滅多に出さないような荒い息を吐いた。

「ツナ・・?」

急にツナのことが心配になって覗き込むと、ツナは吐き出したのと同時に気を失ったらしい、くたりと眠っていた。

そんなツナに、ふ、と微笑って、汗で張り付いた髪の毛をそっと払ってやる。





「・・好きだよ、ツナ」





もう何回目になるのか、そう告白をして、そっとオデコにキスを落とした。











山本色に染まりました。
2007.06.20
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