「なーツナ、一緒に風呂入るか」

ほんの冗談のつもりで言ったのに。

「・・・いーの?」

まさかこんな返事が返ってくるとは。







ミルキー






ツナが俺の家に泊まりにきたのが今日で3回目。

1回目は初めて友達の家に泊まるということで、ツナの方が緊張してカチコチだった。

2回目は俺の方が緊張していた。なぜってツナを"そういう対象"で見るようになっていたから。たとえるなら、初めて彼女を自分の家に呼んだとき、みたいな。

3回目、いろんな意味でお互いもう慣れてきた頃だった。

俺は本当に、ただ冗談のつもりで言った。ツナのことだから、恥ずかしがって嫌がると思っていたのに。





「俺、友達とお風呂入るのなんか初めてだから緊張するー」

照れくさそうに、でもうれしそうに笑いながら、ツナは浴室に足を踏み入れる。

いや、緊張してんのは俺の方だから。

思わず突っ込みたくなった。

パンツ一丁の姿は何度か見たことがあるから、なんとかなるだろうなと思った。でも実際パンツで隠されていた部分を見せられると・・・・ってそんな言い方したらなんかやらしーけど。

薄い胸板。細い二の腕。白い太もも。触ったらすべすべして気持ちいいんだろうなー・・。って俺完全にエロオヤジの目線じゃん。

いや、でも・・・・・

風呂の熱でほんのりピンク色に染まる白い肌。湿気でへたる髪の毛。身体を流れる湯の雫。そして小さいお尻と、

・・・・あー、やばい。俺完全にやばくなってきた。なにって、目線もだけどあそこも、な。

俺だって立派な男ですよ。健康な中学生男子なわけですよ。だから好きな子の裸を見せられちゃ、これが素直な反応なわけで。

「山本ってすごいねー」

「・・・は?」

「色々、男らしいっていうか」

色々ってどこが。

そう言ったあと、へへっ、と笑ったツナに、そのまま襲ってしまいたい衝動に駆られる。



やばい・・・俺。



こんなんじゃ、これから先の行事どーすんだよ。林間学校とか修学旅行とか、こういうシチュエーションはいっぱいあるってのに。

「山本・・?」

「あぁ・・わり。・・・・俺、先出るな」

「え?」

「ツナはゆっくりしてていーから」

「あ・・っ」

それから逃げるようにそこを出た。俺って案外ヘタレかも。

いや、ツナもツナだと思うんだよな。もうちょっと危機感持てって。って男同士ならあれが普通か。

「あー・・、どーしよ・・・」

冗談でもあんなこと言うんじゃなかった。ツナの裸見れたのはうれしいけどさ。

あ、また獄寺とかあのへんに自慢しよう。

「・・ってそうじゃねーよ」

明日俺は無事にツナの親友でいられるのか。

とりあえずこれからどうしようか考えよう。







えーっと・・・、続きませんよ?(笑)
2007.05.09
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